『Mr.デリバティブの成り行き相場ざんまい メールマガジン』バックナンバー

2012年03月23日号:「本当に壮大な相場の始まりなのか?」
■■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■□
■□
  【 Mr.デリバティブの成り行き相場ざんまい メールマガジン 】

  フェアラインパートナーズ株式会社 関東財務局長(金商)第2587号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■□

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   ■■ ~ 本当に壮大な相場の始まりなのか? ~ ■■

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

こんにちは。
日経平均はとうとう10,000円まで戻ってしまいました。
達成感で一度は反落しましたが、それでも再び切り返す強さを見せていま
すね。
ところで今日は、証券業界の相場のコメンテーターというか、いわゆるス
トラテジストや株式評論家などのコメントについて、個人投資家の方がど
のように参考にすれば良いのかについて、簡単に語りたいと思います。

最近の強気相場で、良くマスコミで拝見するようになってきたMさんとい
う方がおられることは、皆さんも御存知でしょう。
Mさんはこの度、「年末13,000円に向けての壮大な相場のスタートした」
と、マスコミなどを通じてしきりにアピールをしているようです。

ただし、これから書くことは、決してMさん個人をけなすとか、馬鹿にして
いるとかいうことではありませんので、誤解しないで下さいね。
これまでにあった出来事を客観的に述べるまでで、いち個人を非難したり
中傷したりするつもりは全くありませんので。
そもそも、相場の予想など当たるも八卦当たらぬも八卦、その程度のもの
であり、将来など神様でもない限り、見通せるものではないということは
賢い投資家ならわかるはずですからね。

そもそもMさんがなぜあれほど有名になったかと言いますと、バブル華や
かりし頃、証券業界の誰もが強気で日経平均が10万円になる、などと言わ
れていた頃に、当時ペシミスト(悲観論者)だったMさんは日経平均が下
がると予想し、いわゆるバブル崩壊を見事に的中させたと言われるすごい
人なのだそうです。当時私はまだひよっこで、当然彼のレポートなど目に
したこともないので、予想の内容は全くわからないのですけどね。

私がMさんの事を知るようになったのは、どんな予想を出しても、あまり
の予想の外しっぷりに、どこかの週刊誌に「こいつはひどすぎる予想屋」
と書かれた、業界では有名な逆指標(いわゆるマト)的な存在となった頃
でした。
上がるだとか下がるだとか、予想すれば普通は50%の確率で当たることは
コインの表裏の確率と同じです。しかし、タイミングが悪いというか、出
す相場予想はことごとく外れ、コメントするタイミングを機に、相場はす
ぐに逆に動くようなことが目につきました。

私の思い出す限り、確か小泉政権の時は株式市場が12,000円から18,000円
に駆け上がる時にも、Mさんは一貫してまだ下がる、もっと下がるはずだ
と、ずっと弱気を貫いていたように記憶しています。さすがのペシミスト
ですよね。1,000円や2,000円逆に動こうが、徹底して予想を変えない弱気
一本のスタイルに、実に好感が持てました。

ところが2007年に一転、何を思ったのか、或いは何かを悟ったのか、日経
平均の水準が18,000円近くになり、誰もが強い相場だと思ったその瞬間、
何とこれまでのペシミストから強気一辺倒の予想屋に転身したのです。
おいおいいい加減にしてくれよな・・・と証券関係者の誰もあっと驚き、
怒りを覚えたことも事実です。
万年弱気の曲がり屋が強気に転じたことで、呉越同舟、「上げ相場、みん
なで乗れば怖くない」な楽観論が支配する状態になってしまったのです。

確かあの時の彼の予想は、「アメリカ経済に死角なし、日経平均は30,000
円を目指す」とのレポートを出されたかと、思います。その30,000円説を
打ち出した時期は、2007年の前半だったかな。
当時の相場が18,000円付近ですね。
残念なことに、彼が強気に転じた頃を境に、相場は一転して下げの様相へ
と変わります。
その後、アメリカ経済は住宅バブルの崩壊、いわゆるサブプライム問題が
表面化して暴落し、日経平均も2008年後半まで一貫して下げ続け、ついに
6,994円まで下げてしまったのです。

12,000円で売り、18,000円でドテン買い、買い継続のまま7,000円割れまで
相場が下げたとなれば、実際に相場を張っていたとすれば、大変な損失に
なっているはずです。

なぜこれまでと異なり、強気の予想しか出さなくなったかは、誰にもわか
りませんし、どこかの証券会社により、強気の予想しか出すな的な圧力が
働いたのかも知れません。
今は2007年の18,000円以来の強気の予想屋スタイルは変えていないようで
す。少なくとも彼がサブプライム問題を見抜いていたかどうかは、彼の言
葉、「アメリカ経済に死角なし」から我々は判断するしかありません。

いわゆるストラテジストさんの特徴としては、自らの持論に都合のよい材
料をかき集め、それを話術によって聞く者を完全に納得させるという、の
が彼らの手法であるということです。オセロ中島を騙した女占い師みたい
な、聞く人を洗脳させる話術を持つことが能力と言えます。
そこには、目先の相場の動きを当てようとか、そんなレベルの低い考えは
全くないのかも知れません。勿論、悪意を持って投資家を騙そうなどと、
思っているバズもないでしょう。

我々投資のプロであっても、その論説を聞けば「なるほど確かに彼の言っ
ている通りだな」と思います。一般の人があまり使わない横文字を良く使
うのも、彼らの特徴でありますが、これはギリシャ文字が大好きなオプシ
ョンオタクにも言えることです。聞く人は難しい言葉を使われると、「こ
の人は実はすごい優秀な人じゃないのか?」と勘違いしてしまうのです。

大学などで、帰国子女なんていうと、外国語が喋れて優秀なんだろうなな
んてイメージしますが、実は逆で、勉強に関して、いわゆる学力という点
になると、とても大学入試に合格して入学してきた連中の数段下の学力レ
ベルであることが多いのです。
私の行っていた大学でも、帰国子女枠で潜り込んできた連中と同じ授業を
受けていると、あまりの学力の低さに驚かされたものです。それと同じこ
とで、間違ったイメージを人間は持ちやすいと言えるでしょう。話が横道
にそれました。

7,000円を割れた日経平均は、2010年4月末に11,400円まで上げたり下げた
りしながらも戻します。いつだったか忘れましたが、Mさんが彼のレポー
トの中で、「これまで私は相場を当て続けてきた」と言及したことがある
のですが、それを見た証券関係者は「良く言うよねぇ~」と思ったのでは
ないかと推測されます。

最近大きくやらかした事例では、2010年5月のGWに、Mさんは「20年に一
度の大相場が来た!」とのタイトルで、GW中に何百人かを集めて確か3,000
円かする有料投資セミナーを都内で開催しています。
2010年のGW後の日経平均株価は、20年に一度の大相場どころか、8月末まで
2,600円も一貫して下げ続け、8,800円の安値をつけました。
誰が見ても見事としか言いようのないタイミングであったことはチャート
をご覧になって判断して下さい。
その後に日経平均は2011年3月末に10,768円まで戻しますが、あのGWの時の
11,400円までは未だ届いていない状況です。
その後は、ご承知の通り、2011年3月11日の東日本大震災、というか原発事
故の発生で日経平均は8227円まで瞬間的に下げました。
普段ならリスクを取る外国人投資家が、「日本株なんかやってられっか、
とっとと逃げなきゃ放射能にやられる!」と国外脱出し、先物オプション
市場は理論値からは考えられない値段(先物安値は7800円、オプションの
IVは300に跳ね上がる)をつけ、多くの投資家が痛手を受けました。

その後一年経って、日経平均はわずが年初からわずか2ヶ月で、劇的な反発
を見せて、9週連続の週足陽線。ついに10,000円の大台まで回復しました。
とにかくアメリカ市場が強いので引き上げられた感じですが、9,000円台に
乗せてきたあたりから、Mさんは再び登場しはじめ、ガンガン強気を言い出
すようになり、ついに10,000円の大台が近づくと、「壮大な相場の始まり年
末13,000円」説が飛び出すに至ったわけです。

これまでの経緯を知っている証券業界のディーラーはじめトレーダー達は、
恐らくMさんがレポートやマスコミに出演しただけで、先物を売るなり、株
を売るなりしているのでしょう、ほぼ100%に近い確率で相場は下がりまし
た。彼が出てくる時の特徴に、騰落レシオが120%を超えてくると、決まっ
て現れるというものがあります。
緊急地震発生を知らせる携帯のあの嫌な音みたいなものです。
なので、彼がラジオや新聞に出てきたと聞いた瞬間に、彼の予想の反対に、
発注ボタンを押してしまうトレーダーは多いと聞きます。
騰落レシオ120%超えと言えば、高値警戒シグナルで、株は一旦調整すると
見るのがテクニカル分析の常識であることは、多少株をかじったことのあ
る人ならわかると思います。
そこで大風呂敷を広げた強気を打ち出せば、大概の予想は外れるのは、火を
見るより明らかです。

昨年末にアメリカ財政破綻懸念、ギリシャ問題などで、日経平均が8,150円
で寄付いた日に、Mさんが日経新聞紙上で「日経平均は8,000円割れる」と
の弱気コメントを出したこと、皆さん知っていますか。
「え、Mさんが弱気?」と不思議に思った人も多かったと思いますが、その
日はほぼ寄り付き安値の大陽線の棒上げだったのです。
「天底のタイミングで予想を変えてしまう」のは、今も昔も変わらないよう
です。
あの日、私のお客さんからも、「あの強気のMさんが、弱気を言ったので、
速攻先物を買って、大儲けしましたよ」と連絡があったことを覚えています。

昨年のあの頃は、火曜日が弱い相場が多く、火曜日にラジオ日経に出演する
別の某投資情報部長さんも弱気でした。
8,300円台の時に、「日経平均は8,000割れする、今は買い時ではない。
個人は8,500円から上はミニを売って持ち株のヘッジ売りをするべきである」
と言っていました。
先日のロイターを見ていたところ、取材に対し「まだギリシャ問題がまだこ
わい。年末に日経平均は8,500円まで下がる」と言っていたようです。
ストラテジストやエコノミスト的な人は、株価水準などサービス精神を出し
てコメントする必要はないのですが、彼は本当に相場が好きなのでしょうね。
最近は予想が外れまくっていて、とても痛々しいとの声や、自信タップリに
話すけど、予想はサッパリ、との声もあるようです。
相場の予想の当たり外れは別にして、色々な知識をお持ちで話す内容は非常
に参考になりますので、私は尊敬しています。

相場を予想する人が、自信なさげに話していたら、それを聞く投資家は信用
できないでしょうから、仕方がないでしょう。
ああいう証券会社のえらい方たち、執行役員だとか、何とか部長などは、あ
まり相場などみていないだろうな、ということは想像がつきます。
出張して講演したり、レポートを書いたり、マスコミに出たり、会議に出た
りで忙しいでしょうから、たまに株価ボードなどを見て、「ああ上がってる
な、下がっているな」レベルで相場を語っているのではないでしょうか。

円高になればミスター円と言われる榊原さんがTVに出る。相場が上がれば強
気論者のMさんが、マスコミに呼ばれる。イメージ作りに成功した一種の芸
能人的な存在であります。
実は、一番相場の予想を外しているのは、タレント達を使うマスコミ連中な
のかも知れません。
当然マーケットが行き過ぎて過熱した状態で、業界の著名タレントは呼ばれ
ますから、その方向を強調するようなコメントを求められる。
ある意味、ひとつのことしか言えないわけです。
私もテレ東のビジネスサテライトにチョイ出したことがありますが、予め話
す内容やあらすじは決まっており、それをしゃべるだけです。
テレ東側が決めたシナリオを話すのは、別に誰でもいいのです。
テレビは観ている視聴者が興味を持つ内容で、面白おかしく視聴率が取れれ
ば成功ですから。

という訳で、株式市場の著名なコメンテーターについて素直な事実を並べて
みましたが、人前に出てしゃべるということは大変なことです。不特定多数
の中には、ストーカーみたいな嫌がらせをする人間も必ずいるからです。
人の妬みとは怖いものです。
確かに素晴らしい知識をお持ちで、話を聞いていると、なるほどこの人は良
く知っているなぁと唸らされ納得しますが、相場の予想が当たるかどうかは
知識も関係ないのです。元ファンドマネージャーやディーラーだったから、
きっと予想が当たるとかは決してないのです。
経験は一般の個人投資家よりありますけどね。

常々私は投資信託など絶対買うものじゃないと、言っていますが、ファンド
マネージャーはベンチマークが相手の仕事で、対TOPIXで自分の運用するポ
ートフォリオが、それを上回っていれば優秀という商売で、株のアルファが
どうの、バーラモデルがどうのという世界で、株の一本釣りで勝負する仕事
ではないのです。
その点、毎月上げる利益の絶対値で勝負しているディーラーの方が短期の予
想はまだ少しましかも知れません。

今回このような話題について書いたのは、証券業界の今までの常識を覆し、
Mさんが登場したのにも関わらず、なかなか下がらない(瞬間的には下がっ
ていますけど、すぐ戻す)この異常に強い相場がこの先どうなるのか、非常
に興味深いからです。
「象が踏んでも壊れない筆箱」ってのが、私が子供頃CMで頃流行りましたけ
ど、今の相場は「M氏が出てきても下がらない」これまでにはない強い相場
なので、戸惑ってついていけてない投資家及び業界関係者は非常に多いと思
います。

本文は著名な方々を非難したり中傷するものでは決してありません。
相場は人の意見は参考にしても、どうポジションを取るかは最後は投資家自
身が決断するもの。
成功もあれば当然失敗もあります。人の予想と同じ方向を持ってて外れると、
「あんにゃろめ」なんて思ってしまう気持ちは人情ですが、儲けも損も投資
した本人に帰結するもので、無償で話すコメント屋には実は何のメリットも
ないのです。

果たしてこの先は、「本当に壮大な相場が始まったのか?」
「でも、20年に一度の大相場だ!の時は暴落したしなぁ・・・」
「壮大な相場は、20年に一度の大相場の時より弱めだろ?」
なんて、言葉のニュアンスを汲み取るのは、FOMC声明の謎解きみたいもので
すよね。
答えは神のみぞ知るということです。一体どうなりますかね。

実は、私の知人の女性アナウンサーから直接聞いた話ですが、昨年Mさんに
直接取材をしたそうです。
とても感じの良い人だったと言っていました。
彼女は失礼な質問をしたそうで、
「いつも強気言ってますけど、本気でそう思っているんですか?」
と聞いたそうです。そしたら彼は、
「いやぁ~いまさら引っ込められないんだよね・・・」
とおっしゃってたそうですよ。

Mさんの13,000円おおいに結構です。これからも頑張って欲しいですね。
皆で応援しましょう。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

     名作セミナー・DVDシリーズ 第2巻!発売開始!
     ⇒ http://www.fairlinepartners.com/dvd/
         《予約特典割引もあり!》

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

    メールマガジンのバックナンバーもご覧いただけます。
     ⇒ http://www.fairlinepartners.com/mailmag/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【本メルマガに対する免責事項】
「Mr.デリバティブの成り行き相場ざんまい メールマガジン」はフェアライン
パートナーズ株式会社(以下、当社)が発行するメールマガジンです。本メー
ルマガジンは投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資等の勧
誘または推奨を目的としたものではありません。内容については万全を期して
おりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって
生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。最終的な投
資判断はご自身の責任でお願いします。なお、当社が提供するすべての情報に
ついて、当社の許可なく転用・販売することを禁じます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆特別商品取引法に関する表記
 http://www.fairlinepartners.com/spec/index.php#3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   発行者   : フェアラインパートナーズ株式会社
           関東財務局長(金商)第2587号
   発行責任者 : 堀川秀樹
   URL   : http://www.fairlinepartners.com/
   Mail  : mailmag@fairlinepartners.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright fairlinepartners (C) All Rights Reserved.

前のページに戻る