『Mr.デリバティブの成り行き相場ざんまい メールマガジン』バックナンバー

2012年02月20日号:「支店は村社会-その株式の営業スタイルとは」
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  【 Mr.デリバティブの成り行き相場ざんまい メールマガジン 】

  フェアラインパートナーズ株式会社 関東財務局長(金商)第2587号

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   ■■ ~ 支店は村社会-その株式の営業スタイルとは ~ ■■

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さてさて、本日の月曜日の日経平均はついに9500円まで戻して来ました。
今、野村證券の株価を見たのですが、355円。
11月末に223円という安値を付けてた後、3ヶ月で60%の上昇ですが、
かつては5000円台だったガリバー野村株からすれば、戻ったとは言えま
だ300円台かよ・・・といった感が否めません。
野村と言えば、証券界の盟主。どの会社も一目置く圧倒的な営業力を持
つ存在であり、証券会社の象徴みたいなものです。
今の株価は、証券界そのもの、証券ビジネスの価値というものを表して
いるのかと思うと、寂しい気がします。
三菱銀行に買収されるのでは?などという噂も聞きますが、果たして数
年後に野村単体だけで生き残っているかは微妙というのが、多くの関係
者の見方でしょうか。

それでは、今日は証券会社の役職というか、どういう会社組織になって
いるのかを紹介したいと思います。今回は支店編です。
かつての証券会社は、各都道府県に一つずつは支店がおいてあるという
そんな感じで支店が各地に存在していました。
支店の長は、支店長。その下が、部長、次長、営業課長、課長代理、主
任、平社員というのが一般的な総合職の役職順になっていました。
入社して3年目で主任、課長代理はどのくらいかな、5~7年程度でなった
ような気がします。昔の事なのであまり正確に覚えていませんので、そ
の点はお許しを。

支店は、男性総合職が普通配属される営業課と、女性のセールスレディ
がいる投資相談課、契約社員のおばちゃんセールスのいる証券貯蓄課の
3つに大別されます。
営業課でどうにも仕事のできない男性社員は、女性のいる投資相談課に
飛ばされるのが一般的でした。

大体朝の7時半前には出勤して、8時前から朝の営業会議。会議と言って
も命令、つまりノルマを聞くだけの話しで、発言権などあろうはずはあ
りません。基本はノルマの進捗度を伝えて怒られるだけです。

営業課の仕事は、第一に手数料を落とすこと。
朝の9時から15時までは、自分の顧客に株式の売買をさせて手数料を落と
してもらうのが毎日の仕事です。10時、11時、13時、14時、15時と、自
分の作った手数料を書き込む板が営業課長の手元にはあり、必ずこの時
間に出来高を報告するのです。
課長の手元にはSDPという手数料の出てくる機械があり、それを見れば
リアルでの出来高は一目瞭然なのですが、「お前、なんぼや?」といっ
た感じで、各人に時間毎に聞くのです。

新人クラスですと、大体一日10万、出来て20万とか、そんな感じでしょ
うか。10時に3万、11時に5万、13時に8万、14時に12万、15時に15万と
かそんな感じで報告していきます。
できてる日なら良いですが、基本的に顧客は買いから入りますので、
相場が上昇傾向の方が手数料は上げやすいのです。当時は株のカラ売り
など、とんでもないといった風潮にあり、やる人はほぼ皆無でした。
100万円の株式を売買すれば1万円の手数料が落ちる計算でしたから、当
時は手数料が馬鹿高かったのですけどね。
売らせた株の代金は、当然その日のうちに別の銘柄を買わせるわけです。
500万円分の株を売って&買ってすると、大体往復で10万円の手数料が
読めるという、そんな計算でした。

ところが、相場は上がる日もあれば、下がる日もありますので、これが
毎日となると、なかなか手数料を上げ続けるのは難しい。ましてセンス
のない営業課長の選んだ銘柄を貯めこんで、それが全部しこっちゃう
(評価損になる)と、全く身動きがとれなくなります。
営業課長は、銘柄を下がれば縦に客に買わせていけば、どれか利食える
からお前らの力不足の問題だといいますが、ほぼ90%の推奨株は、すっ
高値で買わせてますから、全部2割3割の評価損になっている始末です。
それでも毎日、きまった時間にノルマの手数料を聞かれるものですから、
前場はマル(ゼロ)です、なんて言おうものなら、昼休に支店長室に個
別で呼ばれて叱咤されます。あるいは、昼飯を食わずに予約しろなんて
言われますので、みんな嘘の申告をするのです。

実際はマルなのに、5万です、とか報告するわけです。これを、「カラを
振る」といいます。カラとは、カラ申告のことです。やってないのにや
ったと申告する。良く公務員がカラ出張で手当をパクっているのがバレ
て問題になりますが、それと同じ意味のカラです。カラを振る行為は、
少なめに申告して、その場で叩かれるのを回避しようとする弱い気持ち
にあります。どうせ最後はダマテンしても出す数字ですから、あえて途
中で叩かれたくないという後ろ向きの気持ちから、ついカラを振ってし
まうのです。

ところが、ダマテンする玉も客もいない営業マンが、何のあてもなくカ
ラを振る場合があります。一つ上の先輩にいたのですが、そうなると15
時の締めの時間は、お通夜というか地獄です。ボロクソに怒鳴られた挙
句、「どうすんるんだよ」と攻められ、営業課長は支店長に報告に行き
ます。当然、支店長は営業課長の指導が悪いと叩きますから、課長も恐
ろしいでしょう。怒られた先輩はずっと「どうするんだお前」と長いこ
と締め上げられた挙句に、涙を流しながら「すみません、すみません」
と謝る姿を覚えています。

また、自分の所属する営業課の数字が上がってなかったり、他の支店か
ら上がってくる数字が大きくできていたりすると、「何やってんだお前
ら!あの支店はこんなにできてるんだぞ、同じ地域じゃないか」と叱咤
されます。
ドラマ、スクールウォーズで練習試合で109-0で負けた時の川浜高校ラグ
ビー部のようなものです。
Jリーグの、1部2部の入れ替えじゃないですが、隣接した支店の出来高は
常に比較され、ムチとして使われるのです。

一方、何のあてもなくダマテンする馬鹿な後輩もいました。と言っても
彼は何の人間関係もできていない客の口座の株を勝手に売買し、自分が
適当にいいと思った銘柄を勝手に買ってしまっていました。数日後に取
引報告書が届いた客から電話がかかってきてバレて問題になったのです
が、当然そういうのはダマテンとは言えず、無断売買ということでしょ
っぴかれます。
どういうつもりでやるのか、理解できませんが、彼はその後本社の総務
のような部署に飛ばされて支店からは消えました。その後の消息は知り
ません。

15時までの株の手数料ができないと、明日の予約と称して、またろくで
もない銘柄の貯めこみ営業をさせられます。予約というのは、寄り付き
の成り行き注文をもらうということです。例えば1000円のすっ高値圏に
ある銘柄を買えという指令が出ることが多いのですが、少し株を知って
いる客の方は、980円なら買うから指値してくれと言います。それでは予
約になりません。成り行きで絶対に落ちる手数料を予約というのです。

一時、小野薬品という銘柄を会社全体で大量推奨販売したことがあり、
それで価格を吊り上げました。株価は10000円に行くとの業界の週刊誌か
何かで記事を出し、それをネタに1500円位の株価を吊り上げました。
毎日毎日、寄り付きの成り行き注文を予約させられましたが、最初の頃
に買った客は確かに儲かりました。しかし次第に高くなると買いが続か
なくなります。上がれば売りたい客もいるわけですが、絶対に売らせま
せん。
営業マンは自分の客が5000株売ったら、別の客でその分買えというのが
当たりまえなのです。

どんなヘボな投資家でも、こりゃ高いだろという水準まで来てる銘柄を、
全国の支店で朝の寄り付きで買いに行くわけですから、寄り付きがまず
高値になることが多いのです。そんな50円、100円位の値段の違いをイ
チイチ来にするんじゃないよ、どうせ10000円に行くんだから関係ない
だろ?ってのが上司の言い分です。今日のネット上で、タレントの北野
誠さんが相場が下手だと叩かれていましたが、実に気の毒です。

匿名で偉そうなことを、ネット上に書き込むクズにしたら、100万円も損
したら信じられないような天文学的大金でしょうが、北野さんレベルの
知名度のタレントであれば、100万、200万はなんてこと無いでしょう。
普通に株やってる人なら、その程度でごちゃごちゃ言われたかないわ!
ってなもので、ああいう馬鹿連中は、空っぽの自分の財布、自分の器を
自己認識しておらんので困ったものなのです。

今はネット全盛の時代ですので、営業マンに銘柄を教えてもらって買う
なんてことはなくなりましたが、当時でも営業マンの推奨する銘柄なん
てのは、その支店で営業課長が取り上げた銘柄ぐらいなものです。
よく親戚の人などから、証券会社の社員に、「良い銘柄あったら教えて
くれよ」なんて言われたりもしますが、そんないい情報などどこにもあ
りはしませんし、未公開株など売ったこともないのです。
なので未公開株詐欺には皆さん気をつけて下さいね。

そうやって現場で客に株を買ってもらいながら、日々の上げ下げの中で
チャートを見て相場を覚える。毎日株の動きを見て仕事をしながら勉強
できて給料ももらえると考えれば、証券会社社員も悪くはないでしょう
が、ホントはもっともっとつらい募集物のノルマがあるのです。

そのあたりの話は次回にしたいと思います。

まずは投資家の皆さんは、儲けて気分よくして次の相場を張る、という
好循環に自分を持っていくように頑張ってください。
良い方向に回るようになれば、心に余裕もできますし、結果もきっと良
い結果につながるものです。好循環が好結果を生む、不思議なものです。



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